34. MGCJ風柳つぶやき   白洲次郎著 プリンシプルのない日本

34. MGCJ風柳つぶやき   白洲次郎著 プリンシプルのない日本

 

ずいぶん前に買った白洲次郎著の“プリンシプルのない日本“を最近また読み直ししている。新潮文庫のものであるがこの本は1950年代に掲載されたものがほとんどであるが今の時代にも大いに関係がある事柄が多数載っており目を見張るものがある。未だ読んだことが無いお方はぜひご一読ください。

彼の目から見た日本の政治家や政治そのもの、又企業人や、敗戦から抜け出した時の様子が良く解る。

又進駐軍、米国との日本の関係や憲法の発布に関しても歴史が少し垣間見える。

彼の根本的な考えの背景には表題のプリンシプルのない日本があり、それを何とか持ってほしいとの願いも見受けられる。よく日本人に対して海外の人から、日本人は何を考えているのか理解できない!

賛成か反対すらもわからない!といった言葉が多々あるがそれらもこの根本的なプリンシプルが無いため、あっちこっちに方向が行ったり来たりして、自分の考えというものを他人の前で見せてはいけないと云った、無言の了解みたいなものがあるのではないか。又云ってしまうとあと後その対処に大変だから云わないとか。しかし直接面等向かって言わないにしても、その他の場所で反対意見を言ったりしている、なんとも不可思議な民族。欧米諸国との関係では彼らの背後にある宗教というバックがありこれがプリンシプルとなっている事が多い、米国の大統領就任式でも“神に誓って”と聖書の上に手を置いて宣誓している。又アメリカの紙幣にも裏面にIN GOD WE TRUSTと印刷されている。

日本は八百万の神と云って宗教には寛容で大変良い事ではあるが反面基本というか原則というか所謂プリンシプルがない。さすが白洲次郎氏はすごい!!